地図調査新技術!?
またまた地図調査に行ってきました。
本日、一日の入山時間最長記録を更新しました。
10:40〜17:25
しめて6時間45分。
上野森林公園のときはもうちょっと入ってた気もしますが、山のテレインではおそらく最長です。
後半は「歩測が合わない」という心配がほとんどなく、めちゃめちゃ快調に進み、超楽しかったです。
今日はとある製品のご紹介。まずはこちらのアドレスへ。
http://www.gisup.com/product/pr_lti_trupulse360.htm
コンパス内蔵型レーザー距離計です。
ビデオカメラみたいな機械で、目標物を覗き、ボタンをポチッと押せば、水平距離・仰角・方位角・標高差が一発で測定できる優れものです。
地図調査に使えるんじゃないかと以前から目をつけてたんですが、なかなか高価(25万円くらい)で、しかも一人の調査者に持たせることしか出来ないため、コストパフォーマンスは良くないかなと思ったのですが、今までの調査経験から、
「意外と買いなんじゃないか?」
と思うようになってきました。
地図調査では、「確定点」をいかに増やしていくかが鍵です。
すなわち、例えば、何の目印のない山の中で「穴」を見つけたとして、その穴を誤差±2m以内くらいで確定させることが出来たとき、その穴は「確定点」となるわけです。
旧来の地図調査では、その「確定点」を取るために、専ら「アウトドア用の方位磁石」と「歩測」のみというなんともアナログな手段を用いてきたわけです。
そこで、最近その確定点を取るために使用され始めたのがGPSです。
GPSを使えば、ワンタッチで確定点が取れるのですが、反面、
・山林内では精度が悪く(概ね1mくらいの誤差だが、たまに5mくらいずれることがある)、深い沢底は測定さえできない。
・一日に取得できる確定点はせいぜい150点〜200点程度
・藪の中ではアンテナが絡まって(やたらデカいんです・・)身動きがとれず、機動力が落ちる。
という欠点がありました。
そのため、レーザ距離計を使って、そのGPSの欠点を補おう!というのが僕の発案です。
GPSで取った確定点が一つ分かっていると、そこからボタン一つ押すだけで新たな確定点が増やせます。
メリットは、
・GPSのような絶対的な位置に対する精度は落ちますが、相対的な位置関係はむしろGPSより正しく出せる。
・沢の中、激斜面の中、藪の中、どこへでも確定点を増やしに行ける。
・軽いため、機動力が落ちない。
・標高差まで出るため、等高線を入れるときに大きなヒントになる。
すなわち、GPSとレーザ距離計、2つを組み合わせることによって、
1、尾根線などの電波が入りやすいところでGPSで確定点を大量に取っておく。
2、1で取った確定点をもとにレーザー距離計を用いて、テレイン内の尾根線・沢線を調査し、確定点を満遍なく作成する
3、2で取った確定点をもとに等高線・植生を書き入れる
→地図の完成!
という実にスムーズな地図調査が可能になるかもしれません。
ただ、2.までは1日に一組(=機械の台数分)しか調査に入ることが出来ないので、どれだけスピードが確保できるかが問題です。でも、コストは間違いなく安くなるでしょう(先行投資が大きいですが。。。)。
しかも、確定点間の標高差まで出力できるわけだから、熟練者でなくてもかなりまともな等高線が入れられるかもしれません。
と、
いうわけで、
実験したいです。
誰かこの機械買っておくれ。