日本人の姿

先週の日経ビジネスの巻頭記事にあった、仏文学者の鹿島茂さんからの寄稿の紹介です。

・・・僕には、この人の研究分野が、「仏教文学」なのか「フランス文学」なのかが全く分かりません。




そんなことはどうでも良くて、曰く、

『最近海外旅行に行く若者が減っていたり、読書離れが進んだり、草食系が出てきたりというこの風潮は、ひとつの言葉で著せる。すなわち、「めんどくさい」。』


言われてみれば、大学生のサークル離れも、外に出ずにネットゲームに興じるのも、全部その「めんどくさい」という動機から出ています。

偶然にも、同様の主張の記事を全く別のところから見付けました。

最近発行された、大阪府オリエンテーリング協会のニュースレターに寄稿された、ある大学教授の記事の中に、「最近の学生はサークル活動のような深い人間関係の中で真剣に行動して大きな達成感を得ることよりも、より安易にすぐメリットが享受できる娯楽やアルバイトに精を出す傾向がある」という内容が書かれてあったのです。




非常に納得しました。

確かに、僕も今でこそこうしてサークルにどっぷり浸かってますけど、僕を含めて、風潮として「めんどくさい」ことをやろうとしないという感じはあると思います。

『そしてその「めんどくさい」ことを見付け、サービスを提供することで金儲けをする企業。しかし一方で、めんどうくさいことをやろうとせず、責任をとろうとしない大人たち。そんな大人たちばかりの国になって、果たして日本は大丈夫なの?』
というのがこの鹿島さんの主張です。



地道な努力を厭わず、自分の所作には責任を持ち、社会のために尽力する。
そんな背筋の伸びた人間は、日本に限らずどの世界でも必要とされると思います。
誇りを持った、生き生きとした人々がいっぱい居る世の中になると良いですね。