一人旅@安芸・出雲day2

day2です。今日も歩き倒しました。
それでは早速。

三次10:03→(列車)→石見川本12:15→(バス)→石見銀山13:00
ローカル線に乗って一路石見銀山を目指します。
一日に5往復しかしていないローカル線。
・・・なんか、乗客10人くらいが全員鉄ちゃんに見えるのは気のせいでしょうか。
だってだって、1両編成の通勤電車型のロングシートなのにみんな体傾けて運転席のある前のほうをじーっとみてるんですよ!しかもみんななんかカメラ携えてるんですよ!!
…かく言う僕も運転席と線路上の標識を凝視してましたが何か。崖を削って線路にしてるためか、30km/h制限の区間がやたらと多くてかなりノロノロ。延々川沿いを下っていきました。

この人ら絶対石見銀山まで一緒やわー・・と思ってたのに、バスに乗り換えたのはなんと僕だけでした。

こんな地方の路線バスなんて、どう考えても採算合わないですよね。。でも、公共性があるから安易に潰せない。もし、高齢者でも運転できて、省エネな乗り物が普及すれば、路線バスや地方の鉄道は役目を終えるのかな。そういう世の中が、地方の活力のためにも、必要とされているのかもしれない。

そんなことを考えながら、石見銀山到着です。


石見銀山町並地区13:00〜14:00
石見銀山で栄えた町並がそのまま保存され、町全体が観光地になっているのがここの特徴です。
てか、この町、観光産業に対する気合の入り方がハンパない。
無料ガイドはいっぱい居るし、センスの良いお土産店が軒を連ね、町の人はみんな親切にガイドしてくれます。

印象に残った場所をいくつか。
①勝源寺


 寺を預かってる若い兄ちゃんが親切にも展示品をガイドしてくれました。おまけに、なんか居合の心得があるらしく、演舞をちょこっと披露してもらいました。めちゃかっこ良かったです。独特の型らしく、かなり迫力がありました。これで拝観料400円は安いです!
 なんでも、徳川家康公・禅宗真言宗・浄土宗・隠れキリシタンと多種多様な宗派の特徴を持つかなり珍しいお寺のようです。外観は当時そのままという感じでめちゃくちゃ古く、でも図柄の彫り方がすごく凝ってて、良い雰囲気のお寺でした。

②熊谷家住宅・旧河島家
 商人の邸宅と武士の邸宅を見ました。面白いのは商人の邸宅がめちゃくちゃデカくて品があるのに、武士の邸宅は実に質素なんですよね。当時の商人の経済力を垣間見れます。熊谷家なんか、畳の裏から入る地下倉庫持ってますからね。びっくりですよ。
 それにしても、昔の日本人はどうしてこう品の良い建物を作れるんでしょうか。ほんと感心します。

③群言堂


 ここはマジびっくりしました。江戸時代の街並み保存区域の中に超オサレなブティック兼雑貨屋さんがあるのです。でも、その場の雰囲気に実にマッチしています。
 この店こそ「石見銀山」という「商品」の特長が象徴されていると思います。
 つまり、町並という、昔はどこにでもあったような「ハード」を徹底して固持し、民家はおろか郵便局や企業の工場まで昔風に仕上げている一方で、群言堂のようなブティック、さらにはシルバーアクセサリーの店、鉱石店、さらには美術展などの先進的でセンスの良い「ソフト」を積極的に取り入れることで魅力的な「石見銀山」を形成しているんです。

 この手法は観光産業(あるいはそれ以外の産業)のあり方を考える上で、大きなヒントになりえるんじゃないでしょうか。


④製錬所跡・寺跡
 今は廃墟になってしまい、観光地にすらならないようなところをふらっと訪れるのが好きです。
 ある寺跡では、境内があった山中のテラスに向かう階段を登り、ふと左を見ると岩のうえにちょこんと立っている小さな不動明王像を発見したりして、面白かったです。こういう一つ一つの何気ないものに潜む物語を想像するのは楽しいですね。

⑤山吹城跡
 石見銀山の守護のための城、山吹城跡に、今日も懲りず300mくらい激斜面を登って見に行きました。
頂上は、まさに「兵どもが夢の跡」状態。あたり一面の笹で、その一部を人工的に刈り込んでありました。ここから見える景色も最高でした。360度どの方向にも延々と続く中国山地の山々は、日本の森林面積のでかさを物語ります。頂上に人は一人も居らず、登山客とも一度もすれ違わず、ただニホンザルの群れが戯れていただけでした。



はい、石見銀山に行っておいて、まさかの坑道の感想をスルーです。
もちろん坑道もよかったんですけどね。敢えて他の部分を取り上げました。


今は松江に居ます。明日は出雲・松江地区を徹底訪問します。お楽しみに〜